毎年4月29日に、お針((お針子さんのお針。縫う動作のこと))の上達祈願、そして針供養が行われているのをご存知でしょうか?
京都府城陽市は近鉄‘‘富野庄(とのしょう)駅’’から車で5分のところに「衣縫(きぬぬい)神社」があります。日本で唯一のお針の神社らしく、そこに御参りすると縫物が上達するとされています。毎年4月29日にこの衣縫神社でお針参りがあるのですが、和裁の先生に誘われ御参りにいってきました。
神主さんにお払いをしてもらい、いつもお世話になっている針を供養する。(※暦の上では2月8日が針供養の日であり、全国各地の針の神社で開催されています。)今回わたしは初めての針供養にいきました。厚さ二寸(約7cm)のA3のノートサイズくらいの大きさのこんにゃくに折れ針や曲がった針などをさします。そして、それを針塚(上の写真)にもっていき、お供えをしお参りをします。最後の最後に驚きの事実!!針塚の裏側に隠し扉(下右の写真)があるのですが、なんと供養の終った針の刺さったこんにゃくをその針塚の裏側の穴にそのまま‘つるんッ’と入れたのです。それで、扉をしめて針供養はお終い。。。折れ針はどうするのかなとか、こんにゃくは供養が終ったら食べるのかなとかいろいろ考えていましたが、まさかそんなことになるとは・・・。ってことはこの針塚には何年も前のこんにゃくが、そして折れ針達が眠っているのですね。そう思っただけでなんだか有難いような、おばあちゃんと気持ちがつながったような不思議な気分になりました。
そして、毎年針供養が終ったら鳥とセリの鍋を食べる習慣があるらしく(昔は生きた鳥を絞めて、鍋にしていたそうです。理由は不明。)、鍋をよばれて帰りました。